認知症について知らないことばかり
ある番組で、認知症の母を持つ娘の気持ちを特集していた。
私は、自分の体調の問題について、周囲からの反応で悩みをたくさん持っている。
この特集を見て、私も知らないところで認知症の家族を持つ人を傷つけたり悩ませたりしているかもしれない、そう思った。
無知により、ふとした言葉で誰かを傷つけるかもしれない。
見入った。
今回知ったこと、覚えメモ。
1.認知症の家族を持つ人たちに共感を得ている本
・岡上多寿子さん 詩・文(2006) 木耳社
『いっぱいごめん いっぱいありがとう』
お母さんの存在自体を疎ましく思う気持ち、
お母さんを嫌う気持ちに自身が傷つく、
時折以前の状態に戻ることもあるお母さんを見て、気持ちが揺れ苦しむ、
大切に育ててくれて恩ある人に言葉や態度で見下してしまう自分は何なんだと、自分の人間性に傷つく気持ちにがんじがらめになる
岡上さんのように、絵や文章を書くことで、自分を冷静に
振り返ることがとても大切だという話も出た。
2.抱え込まない
他の方も出演し、話を聞かせてくださった。
家族は巻き込みたくない。介護は「自分で済めば」と思った。
ご自身が余裕がないと、相手の感情も不安定になる、と。
悪循環を招く、と。
家族会などで、実際に経験している人同士での情報共有はとても有効。経験者だからこそ、口に出せる話もある。
地域の窓口に相談することで、肩の力が抜けることもある。
具体的な方策を提示してもらうことで、救われることもある。
3.経験者が救われた言葉
介護は60点が満点
出来ることをやればよい
4.頑張りを美化しないで
寄せられた視聴者のコメントで、「介護者が頑張っている姿を美化して報道することで、介護者を苦しめることもある」とあった。どのような目線で現状を捉えるのか、深く考えさせられるコメントだった。
なってみないとわからないこと、
経験者だからこそわかること。
そこから見える問題や視点のふくらみ。
たくさんのことがある。
少し番組を見ただけでは絶対にわからないけれど、
知らないことばかり、ということだけは知っておこうと思う。