湿気の無い晴天が好き

日々のつぶやきを、のんびり、まったりと書きます。

悲しみのち、ありがとう

混み合うバス停からの乗車で、体調がいまいち、ふらつきもある。
乗車前は不安しかなかった。
バスの中でしっかり立っていられるか、心配しながら
乗車したバス。
案の定混んでいた。優先席には大学生がぎっしり。
仕方がない。つり革は持てないから、棒を見つけて握る。

すると私の肩を叩いて、「どうぞ、座ってください」
大学生らしき女性。素敵な笑顔で声をかけてくれた。
本当にありがたかった。

「ありがとうございます!」
お礼を伝えて、申し訳ないなと思いつつ、
ありがたく座らせてもらった。

このバスは、大学生がたくさん乗っている。恐らく、大学近くの
バス停でも相当並んでから乗車出来るのだろう。
譲ってくれた学生さんは、やっとの思いで座れた席を、譲ってくれたんだ。


譲ってもらった席に座ってから、私は、お礼の伝え方を考えていた。
あんまりしつこくしてもダメだし、他の学生の目もあるから、
あまりたくさん話しかけても相手の負担になるし。

結局、終点に着く直前に、ありがとうをもう一度伝えた。
ちょっと自分の気持ちは表現出来なくらい嬉しかったけど、
言葉にするのは難しかった。ちょっと残念感が残った。

実は、行きのバスに乗る前、私はバス停に向かう途中で
かなりふらついて、転倒してしまった。まっすぐ歩くのが難しく、
ふらつきながら歩いて転倒したとき、小さなお子さんを連れた
母親が「良い子にしてないと、ああなっちゃうよ」
と私を指差し子どもに言い聞かせていた。

ぐずる子どもに何かを言い聞かせるために、転んだ私を指差したのだろうけど、
私はとても悲しかった。同じこと、何度か経験していることだけど、毎回悲しい。
直接相手に文句を言おうにも、立ち上がるので精一杯。その間に相手は
いなくなってしまった。

そんな経験をしたあとだったので、とっても爽やかな笑顔とともに
席を譲ってもらい、余計に心に染みたのだと思う。
ありがとう。

体調が悪くても、どうしても出掛けなければいけない日もある。
誰かに迷惑をかけないように、気をつけてもうまく動けない日もある。
「転ぶなら外出するなよ」とお叱りを受けることも多いが、
日常生活を送るうえで、外出しないと出来ないことも多い。

 

大げさに聞こえるかもしれないけれど、外出時は必死です。
どこまで体力がもつか不安もあるし、交通機関の混み具合なども
出たとこ勝負。
だからこそ、ありがたかった。


私も、体調が良いときは、席を譲れるように、どこかで恩返し出来るように
したいと思う。

捨てる神あれば、拾う神あり、っていうか、
悲しみののち、感謝で終われてほんとありがたい。
そして、何とか無事に外出を終えれてほっとした。