「時計の会社の名前です。覚えやすいでしょ?」
整った顔立ちの、20代に乗ったばかりの若さで、
さわやかな笑顔で彼女は言った。自己紹介しあって、
歩きながらなんとなく、これからの話をする流れになった。
南米の言葉を学び、教員を目指すと話してくれた。
南米の言葉を学ぶ理由は、自分が小学校のときに感じた違和感。
「小学校に南米出身の友達がいた。彼が南米に帰るとき、みんなで”ありがとう”を伝えたかった。でも、先生も含めて、だれも彼の国の言葉で、ありがとうを知らなかった」
教員を目指すと彼女は決めた。
そのときに、いろいろな言葉でありがとうを伝えられる教員になりたいと思った。
顔見知りになって半年近くになる彼女。
おとなしいから、なかなか本音を言わないけれど
話をしてみると、大切なことをしっかり考えている。
若い力、やるなぁ。
応援してます。見守ってます。
幼いころの思いを、今も持ち続けるって、素敵だな