湿気の無い晴天が好き

日々のつぶやきを、のんびり、まったりと書きます。

芝居: タクフェス「夕」

せつない涙がこぼれおちました。
何筋も、何筋も。
その涙は予想外のもの。
10代の頃に自分が思い悩んだことが
舞台の演者さんとシンクロした。
どこか忘れていた感情が、心の奥底でキューンとなってよみがえる、そしてごく自然に涙を運んで来ました。

好きになって気持ちを伝える。
できればそうしたい。
でも、気持ちを伝えられない場合もある。
自分が好きだと思う相手が、親友を好きでいる。
親友は、また別の相手を好きでいる。
両思いって奇跡だと思い悩んでいた時期がありました。当時の思いがよみがえり、台詞の流れが違和感なく、人の絡みも不自然さがまったくなくて、まるで民宿「あいかわ」に自分が溶け込むような感覚を覚えました。

ずっと忘れていた10代当時の気持ちがよみがえり、まったく違和感なく2時間強の舞台が終了。
途中、アドリブも含めて、舞台上の演者さんは皆、一人ひとり違う輝きを放っていました。
明るく笑いの絶えない中にも、悲しみやせつなさのたくさん詰まった極上の舞台。

あれだけの台詞を覚えるだけでもすごいことだよな。そんな風に「舞台」だと思って見はじめたのも束の間、完全に自分の10代とシンクロして涙する自分がいました。

 

宅間さんの本、すごいね。

最後の挨拶で宅間さんが言いました。
「見に来てくださる方がいるから、私たち役者は芝居を打てます」

ずっと良い芝居を続けてほしいから、
また見に行きます。

内山理名さん、さわやかな可愛さと、
号泣しながらも聞き取りやすい台詞。
魅力的な「夕」を伝えてくれました。
正直、演者さん目当てで見に行った
舞台ではなかったけれど、
好きな演者さんが増えました。

せつない涙は久しぶり。
こういう涙を忘れちゃいけないと思いました。